


















公共サインガイドライン策定・デザイン管理
軽井沢町の町営旧軽井沢駐車場におけるサイン計画。本計画に先立ち「軽井沢町公共サインガイドライン」を策定し、町固有の自然環境や建築文化と調和するデザインを目指した。軽井沢は、宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーの紹介により「日本の中の西洋」と呼ばれる国際的保健休養地として発展してきた一方、旧中山道の宿場町としての歴史も色濃く残り、追分宿などには江戸時代の面影を伝える建物や石畳が今も残されている。こうした二重の文化的背景に調和するデザインが求められた。
設計にあたっては「軽井沢グランドデザイン」で提起された「軽井沢モダン」を基調とし、特徴的な勾配屋根をモチーフとした。浅間山をはじめとする山並みの勾配、別荘建築に見られる複数の屋根のリズム、自然素材の色彩を取り込み、周囲の環境に溶け込みながらも軽井沢らしさを示す造形を追求している。過度な装飾を避け、簡素で調和的な表現を採用することで、利用者に分かりやすく機能しつつ景観形成にも寄与するサインシステムを目指した。